「こういう小説が読みたい!」とぽっと頭に浮かんだものをなんとなく書いてみたのです。
──なにか、おかしい。
彼がそう気付いたのは、秀尽学園の卒業式の日だった。校門の前で『彼ら』の写真を撮ろうとしたとき、スマホの画面に映る世界がちらりと光ったかと思うと、突如強烈な違和感が全身を駆け巡った。違和感の理由こそ分からなくとも、非常に不快で、限りなく焦燥感に近い、何かだった。突然の出来事に動揺はしたものの、普段から感情を押し殺すことに慣れていたため、努めて冷静に、その場を離れることにしたのだ。
すると、図ったかのようなタイミングで青い蝶が目の前を横切り──。「よくぞ気が付いてくださいました。明智吾郎」
それからはシナリオと人物の考察に併せて、作品について思ったこと色々を小説という形に詰め込むことは出来ないだろうかと思い、毎日毎日キャラクターの心情と展開を考えていました。
短期的な幸福を考えれば「願いが叶う」ことが幸福なのでしょうけれど、長期的に見るとやはり価値観や経験が生んだその人のありようがその人の幸福に大きく関わると思います。
個人的に、丸喜の力について「与える力」と描写したいと思っていました。この言葉を用いると、人々の願いを叶えるため、そして周囲の整合性を取るために次々と認知を与え続け、いつか辻褄が合わなくなる日が訪れるのでは無いかと考えました。
個人的に考えられる間違いは
特に明智は三学期における最初の協力者となります。それまでの過程が一切描かれていませんが、それは彼が彼であるからなのでしょう。怪盗団の皆は何の疑問を抱かず、認知ごと書き換えられて1月の1週間ほどを過ごしましたし、明智だけが例外であるはずもなく。
主人公が自力で丸喜から与えられた認知を破ったのと同様に(年末に学校から抜け出す描写をそのように解釈しています)、明智も自力で破ったのだと思っています。
そして芳澤にもそれを期待したのですが(以前記事で触れました)、そうではなかったのでじゃあ明智だなと。おそらくそういう理由で、自然と明智が主人公になりました。
(というか主人公レベルの激ヤバ設定持ちだしチートか?みたいな激ヤバ行動を大量に起こしているのにモブなんかにさせねえぞオラッというきもち)
また、丸喜の現実にどっぷり嵌った怪盗団の皆を連れ戻したのは、紛れもなく主人公です。私はこのシーンを進めるのにすごく苦しんだ思い出があります。
何故なら本来ならば死んでいるはずの人々が目の前で笑っていたからです。
つまり奥村パパ、若葉です。
さらに彼らはただの認知存在として春と双葉にしか見えていないような存在ではなく、「本当に」生きているのだと。
うーん!
前に進むためには、彼らをもう一度殺さなくてはならないのか、と。
自惚れでもいい。つまらないエゴで良い。誰かを助けよう。それがおれの正義だ。所詮高校生のおれに見えているものは少ないだろうが、目の前の誰かくらい、おれは救いたい。
「ならば、どうして俺は死なねばならなかった」
青い顔が暗闇に浮かんだ。金色の瞳は怒りと憎しみにぎらつき、こちらを焼き尽くさんとするばかりだった。聞き覚えのある声に、押し込めていた記憶から様々な後悔が押し寄せ、思わず俯いた。
それは奥村だった。
(若葉の描写は微グロだったのでここには載せないことにします)
丸喜パレスに怪盗団が集った日の夜、双葉は泣いています。
双葉に母親を殺す決断をさせてしまった、そしてその刃を渡したのは紛れもなく主人公(を通した私)だと。春ちゃんにそういうシーンはありませんが、同様です。
大げさかもしれませんが、このことがすごく辛かったです。
曲解を破った後は奥村、若葉の描写が無かったのが救いでした。もし約束の日まで消えずにずっといて、何にも知らない彼らに「行ってきます」なんて言わなければならなかったら、私のメンタルが崩壊するところでした。
加えて、明智です。
彼の罪の重さを顧みれば、彼は死ぬべきと思う人も勿論いるでしょう。でも、明智とコープを築くことが出来た主人公には絶対そんなこと言ってほしくなかった。
主人公の人の好さは私には理解できないほどです。だから、明智や若葉たちの生きられる道を選ぶ主人公がいてもいいんじゃないかなあとどうしても思ってしまったのです。
そのために、主人公が丸喜に協力するようなことがあってもいいんじゃないかな、と。
「僕も、そうする。目の前に困っている人がいたら、僕に出来る力は全て使って、助けようって思うよ。……力を得たのは、みんな偶然だ。それはこの力に限ったことじゃない。でも、それは使う人の意志によって必然になる」
主人公と丸喜は本当によく似ていると思います。
でもやっぱり明智はそれに異議を唱えるだろうと。
明智は三学期の最初から丸喜の現実めちゃくちゃ反対派ですよね。私は1月1日から迷いまくり揺らぎまくりで情緒不安定になっていたし、怪盗団の皆も主人公も迷うような描写がありました。しかし明智は一貫して帰還を望んでいて、おそらくそれは彼に譲れないものがあったからなんだと思います。また、それはトゥルーエンドを迎えるにあたってプレイヤー自身が得なくてはならない意志でもあるように思います。
じゃあそれは何だろう?ということを、明智を主人公に置くことで掘り下げていきたいなと思いました。
要するに、主人公くんには私が心で理解することが難しかったことを、そして明智には頭で理解することが難しかったことを、言ってもらいたいなと思ったのです。
睨みつけるように窓の外を見た。
この窓の向こう側には静かで平和な──そう、反吐が出るほど平和な世界が在った。それは、自分が生きる世界ではないのだと、明智は確信していた。
とりあえずこの辺で一旦区切りを入れることにします!
(ここまで書くのにも2週間くらいかかっています。あほか?)
正直書き足りないことばかりです。言いたいことをすべて盛り込んだ上で文章を組み立てるのは難しいですね。Twitterが恋しくなりました。
ひとまず投稿した!という達成感が欲しい(欲望に忠実)ので加筆修正前提で投稿させていただきますね。
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。
うに
2020.5/30
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