P5Rの二次創作をしようとして心が折れた話:no.1

6/1追記
引用文がそのまま表示されてしまうようです。(本来は薄字で表示する設定にしてあります)
よかったらブラウザ版でお読みください。


うにです。

P5R初見プレイから4ヶ月程経ちました。散々騒いだのでご存じかと思いますが、二次創作をしておりました。しかも小説。ガッツリ二次創作していたんです。コロナでイベントの中止が相次ぐなか、あわよくば本という形で世に出せたらいいなあとかそんな淡い夢を見ながら。

しかし、タイトルと私のTwitterからお察しの通り、挫折しました
(もし楽しみにしてくださった方いらしゃいましたら本当にすみません)


きっかけはTwitterにも出した短い文章。

「こういう小説が読みたい!」とぽっと頭に浮かんだものをなんとなく書いてみたのです。


──なにか、おかしい。
 彼がそう気付いたのは、秀尽学園の卒業式の日だった。校門の前で『彼ら』の写真を撮ろうとしたとき、スマホの画面に映る世界がちらりと光ったかと思うと、突如強烈な違和感が全身を駆け巡った。違和感の理由こそ分からなくとも、非常に不快で、限りなく焦燥感に近い、何かだった。突然の出来事に動揺はしたものの、普段から感情を押し殺すことに慣れていたため、努めて冷静に、その場を離れることにしたのだ。
すると、図ったかのようなタイミングで青い蝶が目の前を横切り──。

「よくぞ気が付いてくださいました。明智吾郎」


それからはシナリオと人物の考察に併せて、作品について思ったこと色々を小説という形に詰め込むことは出来ないだろうかと思い、毎日毎日キャラクターの心情と展開を考えていました。


作品本編ではあまり絡みのなかったこの人とこの人がこのような話題で議論したら?
この人はこの人のことを、もっといえば自分のことをどう考える?どのような態度をとる?

そうして妄想に耽ける中、これは二次創作あるあるだと思うのですが、だんだん自分の都合の良いようにキャラクターを動かしてしまっているのでは無いか?という疑念が湧き上がり、公式という世界そのものを踏みにじってしまっているような、ある意味での冒涜を犯してしまっている気持ちになり、私はそのような事を許せず、とうとうやめてしまったのです。

いわゆる正気に戻ったということですね。
割と長期間ダラダラ書いていたというのもかなり影響しています。ストーリーも記憶が薄れて曖昧になっており、どんどん公式から離れているような感覚がありました。

しかしここまで本気で二次創作しようと思ったのは人生でも初めてだったのです。
こんなに悩んだのも、こんなに書き進められたのも初めてで、自分でもびっくりしていました。

正直どんな作品でも、完成するかしないか、という致命的なラインが存在しています。
完成すれば作品となり、完成しなければボツとしてくずかごへ。どれだけ完璧なプロットを組まれても、世に出される機会を喪失したというだけで、その作品は産まれることはなく、無かったことになる。

ということを把握した上で、ワガママを言わせてください。

完成してないけど結構やったし勿体無いからよかったら見て欲しい!!!!!!!!

前置きが馬鹿長くなりましたが、ここから私がどういうことをしようとしていたのかのメモを晒していこうと思います。もし同じような二次創作をされている人がいたとしてもどうかご安心ください。私はもう挫折しています。

以下ネタバレ注意です。



やろうとしていたことを単刀直入に言います。

「丸喜の現実に主人公が全力協力したら結構良い世界になるんじゃない?」です。

作品をプレイした方の感想など見ていると(特に初見)、丸喜の現実については肯定派と否定派に分かれていたように思います。こうやって意見が分かれる(作品の完成度などではなく、作中で提示されたことについて)というのは、この作品のすごいところだと思いました。(小並感)

「丸喜個人が考える幸福を他人に押し付けないで欲しい」
「丸喜の庇護がなくても歩いていける」
「人は痛みや試練を乗り越えて成長する。その機会を奪うのは良くない」
当然私もこんなことを考えました。
どうにかして丸喜の現実を否定したい、その一心で三学期のパレス攻略を進めていたのを覚えています。彼と敵対するに足る決定的な理由が欲しかった。何故なら残留エンドのスタッフロールを見て感動してしまったから。

あの事件が無ければ。
私利私欲に溺れた権力者による、一方的な搾取が無ければ。
どうしようもできない理不尽が無ければ。

怪盗団のみんな「仕方なかった」だけでは済ますことの出来ない過去を持っています。
そういった理不尽を正そうとしたのは怪盗団で、また丸喜なんじゃないかなと。

認知世界を利用したという点では怪盗団も丸喜も同じです。
では両者が組んだら?我々が作中の1年で目指した、理不尽の無い世界を作ることは出来るんじゃないか?

そんなことをふと思ったのがこの二次創作の始まりでした。
(あと、私は丸喜先生のことが大好きだったので、丸喜の現実について「気持ち悪ッ」とバッサリ切り捨てられているのを目にしてちょっと悲しくなったというのもきっかけの一つです。)




「丸喜の現実は何処が間違っていたのか」

まず第一のやらかしは丸喜が1人で全部やっちゃった(かつ、今後も1人で運営していく)ことではないでしょうか。

ポイントは「1人」であること。幸不幸の物差しが1本しか無いと、いくらたくさんの人の声を聞いた先生とはいえ、個人の潜在的な偏見や思想が少なからず影響します。そのため、「丸喜の考える幸福」と「個人の考える幸福」に齟齬が生じるのは自明です。

また、これは個人的に思うことなのですが、幸せって後から気付くものも多いです。これは人の考え方が変わったり視野が広くなっていく中で、ひとつのタイミングのようなものに偶然出会った時、漸く気付くようなものではないかな〜と思っています。(当然、気付かず生涯を終えることもあるでしょう)
つまり、そもそも「個人の考える幸福」すら刹那的で、その時の痛みが消えても、後により大きい痛みに襲われることがあるかもしれません。努力をしないで大学に受かろうとしている秀尽高校生たちや、過労死しそうな渡り廊下の先生…………とか…………。

短期的な幸福を考えれば「願いが叶う」ことが幸福なのでしょうけれど、長期的に見るとやはり価値観や経験が生んだその人のありようがその人の幸福に大きく関わると思います。


このようなことを踏まえて、その時々の幸福を求めるあまり、「認知の洪水」のようなものが発生するんじゃ?と思い至りました。

個人的に、丸喜の力について「与える力」と描写したいと思っていました。この言葉を用いると、人々の願いを叶えるため、そして周囲の整合性を取るために次々と認知を与え続け、いつか辻褄が合わなくなる日が訪れるのでは無いかと考えました。

(「変える力」では無いと思うのは、すみれが自分はかすみという認知を捨てることが出来たからです。もし芳澤の認知を変える(つまり破壊して新しく作り上げる)ことで実はすみれは廃人化~とかしてたらそれはそれで面白いですね。(?))

それに対応して存在する力が、主人公の「奪う力」と、明智の「壊す力」なのだと考えています。
(一言で描写するのすこ)

まとめると、

個人的に考えられる間違いは

・幸福が押し付けられるものであること→個人の尊厳が失われること
・認知の洪水が発生すること→持続可能性が少ないこと

そこで、これらを解決するためには
・個人が自ら幸せを掴める世界へ→理不尽を減らし、努力が正しく報われる世界へ
・与える+奪う力によって認知の総量調整をはかる→幸福の再分配

つまり、闇雲に願いを叶え続けるのではなく、丸喜の研究によってどうしても現代の医学では救えない、しかし救われたい人を救い、主人公がパレスやメメントスを使って理不尽を消していく…………と。
顧問官コープがアルカナ:世界を手にする…………みたいなことを考えていました。


こんな…………感じですかね………………………目指したのは…………………………………。


「明智を主人公に」

明智については別記事でめちゃくちゃ話そうと思っているのですが、三学期のメインキャラはやはり主人公、明智、芳澤、丸喜だと思います。


特に明智は三学期における最初の協力者となります。それまでの過程が一切描かれていませんが、それは彼が彼であるからなのでしょう。怪盗団の皆は何の疑問を抱かず、認知ごと書き換えられて1月の1週間ほどを過ごしましたし、明智だけが例外であるはずもなく。

主人公が自力で丸喜から与えられた認知を破ったのと同様に(年末に学校から抜け出す描写をそのように解釈しています)、明智も自力で破ったのだと思っています。

そして芳澤にもそれを期待したのですが(以前記事で触れました)、そうではなかったのでじゃあ明智だなと。おそらくそういう理由で、自然と明智が主人公になりました。

(というか主人公レベルの激ヤバ設定持ちだしチートか?みたいな激ヤバ行動を大量に起こしているのにモブなんかにさせねえぞオラッというきもち)


また、丸喜の現実にどっぷり嵌った怪盗団の皆を連れ戻したのは、紛れもなく主人公です。私はこのシーンを進めるのにすごく苦しんだ思い出があります。

何故なら本来ならば死んでいるはずの人々が目の前で笑っていたからです。

つまり奥村パパ、若葉です。

さらに彼らはただの認知存在として春と双葉にしか見えていないような存在ではなく、「本当に」生きているのだと。


うーん!

前に進むためには、彼らをもう一度殺さなくてはならないのか、と。


自惚れでもいい。つまらないエゴで良い。誰かを助けよう。それがおれの正義だ。所詮高校生のおれに見えているものは少ないだろうが、目の前の誰かくらい、おれは救いたい。
「ならば、どうして俺は死なねばならなかった」
青い顔が暗闇に浮かんだ。金色の瞳は怒りと憎しみにぎらつき、こちらを焼き尽くさんとするばかりだった。聞き覚えのある声に、押し込めていた記憶から様々な後悔が押し寄せ、思わず俯いた。
それは奥村だった。

(若葉の描写は微グロだったのでここには載せないことにします)


丸喜パレスに怪盗団が集った日の夜、双葉は泣いています。

双葉に母親を殺す決断をさせてしまった、そしてその刃を渡したのは紛れもなく主人公(を通した私)だと。春ちゃんにそういうシーンはありませんが、同様です。

大げさかもしれませんが、このことがすごく辛かったです。

曲解を破った後は奥村、若葉の描写が無かったのが救いでした。もし約束の日まで消えずにずっといて、何にも知らない彼らに「行ってきます」なんて言わなければならなかったら、私のメンタルが崩壊するところでした。


加えて、明智です。

彼の罪の重さを顧みれば、彼は死ぬべきと思う人も勿論いるでしょう。でも、明智とコープを築くことが出来た主人公には絶対そんなこと言ってほしくなかった。


主人公の人の好さは私には理解できないほどです。だから、明智や若葉たちの生きられる道を選ぶ主人公がいてもいいんじゃないかなあとどうしても思ってしまったのです。

そのために、主人公が丸喜に協力するようなことがあってもいいんじゃないかな、と。


「僕も、そうする。目の前に困っている人がいたら、僕に出来る力は全て使って、助けようって思うよ。……力を得たのは、みんな偶然だ。それはこの力に限ったことじゃない。でも、それは使う人の意志によって必然になる」

主人公と丸喜は本当によく似ていると思います。


でもやっぱり明智はそれに異議を唱えるだろうと。

明智は三学期の最初から丸喜の現実めちゃくちゃ反対派ですよね。私は1月1日から迷いまくり揺らぎまくりで情緒不安定になっていたし、怪盗団の皆も主人公も迷うような描写がありました。しかし明智は一貫して帰還を望んでいて、おそらくそれは彼に譲れないものがあったからなんだと思います。また、それはトゥルーエンドを迎えるにあたってプレイヤー自身が得なくてはならない意志でもあるように思います。

じゃあそれは何だろう?ということを、明智を主人公に置くことで掘り下げていきたいなと思いました。


要するに、主人公くんには私が心で理解することが難しかったことを、そして明智には頭で理解することが難しかったことを、言ってもらいたいなと思ったのです。


睨みつけるように窓の外を見た。
この窓の向こう側には静かで平和な──そう、反吐が出るほど平和な世界が在った。それは、自分が生きる世界ではないのだと、明智は確信していた。




とりあえずこの辺で一旦区切りを入れることにします!

(ここまで書くのにも2週間くらいかかっています。あほか?)


正直書き足りないことばかりです。言いたいことをすべて盛り込んだ上で文章を組み立てるのは難しいですね。Twitterが恋しくなりました。

ひとまず投稿した!という達成感が欲しい(欲望に忠実)ので加筆修正前提で投稿させていただきますね。


それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。


うに

2020.5/30


6/6追記
続きの更新は出来ないかもしれません。すみません。